インプラント治療後にMRIは受けられる?金属の安全性と注意点を歯科医が徹底解説|赤坂ONO Dental Clinic|赤坂駅の歯医者・土日診療

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医療コラム

インプラント治療後にMRIは受けられる?金属の安全性と注意点を歯科医が徹底解説|赤坂ONO Dental Clinic|赤坂駅の歯医者・土日診療

インプラント治療後にMRIは受けられる?金属の安全性と注意点を歯科医が徹底解説

インプラント治療後に「MRI検査は受けられますか?」というご質問は、私のクリニックでも非常によくいただきます。本記事では、インプラントとMRIの安全性・注意すべきケース・断られた際の対処法まで、歯科医師の立場から詳しく解説します。

なぜ「インプラント治療後はMRIが受けられない」と誤解されるのか?

インプラント治療後もMRI検査は受けられるケースがほとんどです。この誤解は、「医療用インプラント」と「歯科用インプラント」の混同から生まれています。

心臓ペースメーカーや人工内耳などの「医療用インプラント」は、MRI検査中の強磁場によって誤作動・発熱・位置移動などのリスクがあり、原則禁忌とされています。一方、歯科用インプラントは素材が根本的に異なります。

MRI検査では指輪やネックレスなどの金属類を外すよう指示されます。そのため「体内に金属があればMRIはNG」という印象が広まりやすく、歯科用インプラントも同様に危険だと思われがちです。しかし、使用される金属の種類が決定的に異なります。

インプラントとMRI検査の安全性を説明するイメージ歯科用インプラントのチタンはMRI検査に対して安全なのか?

チタン製の歯科用インプラントは、MRI検査において基本的に安全です。チタンは「常磁性体」に分類され、MRIの強磁場にほとんど反応しません。

金属の磁性は大きく3種類に分類されます。

  • 強磁性体…鉄・ニッケル・コバルトなど。磁場に強く引き寄せられ、MRI検査中に危険を伴う可能性があります。
  • 常磁性体…チタン・アルミニウムなど。磁場への反応が非常に弱く、MRI検査中の影響はほとんどありません。
  • 反磁性体…金・銀・銅など。磁場にほぼ反応せず、MRI検査への影響は極めて少ないです。

歯科用インプラントに使われるチタンは「常磁性体」であるため、MRI機器の強磁場によって引き寄せられたり、位置が変わったりするリスクは非常に低いとされています。明恵会デンタルクリニック(2024年)によると、チタン製インプラントを持つ患者さんはMRI検査において金属の存在が原因で生じる問題を心配する必要がほとんどないとされています。

また、チタンは生体適合性が高く、骨と結合しやすい特性(オッセオインテグレーション)から、世界中の歯科インプラント治療で標準的に使用されています。現在、国内外の多くの医療機関でチタン製インプラントを持つ患者さんのMRI検査が問題なく実施されています。

インプラント治療後にMRI検査ができないケースとは?

チタン製インプラントは安全ですが、以下の3つのケースでは注意が必要です。事前に必ず担当歯科医師に確認してください。

オーバーデンチャー(磁石式入れ歯)を使用している場合

インプラントオーバーデンチャーは、インプラントに磁石を内蔵して入れ歯を固定するタイプの補綴物です。この磁石がMRIの強磁場に反応するため、検査結果に誤差が生じたり、機器に影響を与えたりする可能性があります。

オーバーデンチャーの場合は取り外し可能な入れ歯部分を外してからMRI検査を受けることで対応できるケースがあります。ただし、インプラント体内に磁石が埋め込まれている場合は対応が異なりますので、必ず担当医に相談してください。

磁性金属を含む補綴物や古いインプラントを使用している場合

過去に装着した補綴物(被せ物・詰め物)や義歯の中には、磁性を持つ金属合金が含まれているものがあります。また、チタン以外の素材が使われた古いインプラントや、材質が不明なインプラントでは安全性の確認が必要です。

特に、金属床義歯(金属製の入れ歯)や一部の金属クラウンは磁性金属を含む場合があります。MRI検査前には口腔内の補綴物の素材を歯科医師に確認し、必要に応じて担当医師へ情報提供することが重要です。

歯科領域以外の医療用インプラントを併用している場合

心臓ペースメーカー・人工内耳・内視鏡止血クリップ・人工関節などの医療用インプラントが体内にある場合、MRI検査が禁忌または条件付き許可となることがあります。これらは歯科用インプラントとは別の問題ですが、複数の医療機関を受診している方は全ての担当医師に情報を共有してください。

インプラントの種類とMRI検査の可否を示すイメージインプラントがMRI画像に与える影響とその対策は?

チタン製インプラントはMRI検査を安全に受けられますが、画像の品質に軽微な影響が出ることがあります。これを「アーチファクト(画像の乱れ・ノイズ)」と呼びます。

アーチファクトとはどのような影響か

チタン製インプラントの周囲では、MRI画像に影や歪みが生じることがあります。特に顎骨・頸部・頭部のMRI検査では、インプラント周辺の画像品質が低下する可能性があります。ただし、インプラントから離れた部位の画像には影響がほとんどありません。

CiNii Researchに掲載された研究(2019年)によると、拡散強調画像(DWI)においてインプラントによる金属アーチファクトを低減するには、視野(FOV)を撮影対象領域をカバーできる範囲でできるだけ小さく設定し、SENSEファクターをできるだけ大きくすることが有効とされています。

アーチファクトへの実際の対策

MRI検査を担当する放射線技師や医師は、インプラントの存在を事前に把握することで、撮影パラメータを最適化できます。具体的には以下の対策が取られます。

  • 撮影条件の最適化…視野・スキャンマトリクス・SENSEファクターなどを調整してアーチファクトを最小化します。
  • 撮影部位の選択…インプラントから離れた部位の検査であれば、画像への影響はほぼありません。
  • 事前情報の共有…インプラントの素材・メーカー・埋入部位を担当医師に伝えることで、適切な対応が可能になります。

MM デンタル歯科コラム(2024年)によると、インプラント治療で用いられるチタンは非磁性体であるため発熱の影響はほとんどありませんが、こうしたリスクを踏まえて前もって医師に相談しておくことが推奨されています。

MRI検査を断られた場合の対処法は?

インプラントを理由にMRI検査を断られた場合でも、適切な対処法があります。焦らず以下の手順で対応してください。

  1. インプラント治療を受けた歯科医師に相談する…使用したインプラントの素材・メーカー・製品名を確認し、「MR Conditional(条件付きMRI対応)」の認証を受けているかどうかを確認します。
  2. 上部構造(クラウン)を外す…磁性金属を含む上部構造が問題の場合、担当歯科医師に外してもらうことで検査が可能になるケースがあります。
  3. チタン製であることを担当医師に説明する…MRI検査を担当する医師にインプラントがチタン製であることを伝えると、検査が許可されるケースが多いです。インプラントの製品情報や歯科医師からの説明書があれば持参しましょう。
  4. MRI検査機関の担当医師と歯科医師が連携する…双方の医師が情報を共有することで、安全に検査を進められます。

インプラントを理由にMRI・CT検査ができないと言われた場合でも、治療を受けた歯科医師への相談・上部構造の取り外し・チタン製であることの説明という3つの対処法で多くのケースが解決できるとされています。

CT検査はインプラント治療後でも問題なく受けられるのか?

CT検査はX線を使用するため、インプラントがあっても体への影響はなく、基本的に問題なく受けられます。

ただし、インプラントの素材によってCT画像に「アーチファクト(白い影のようなノイズ)」が映り込むことがあります。軽微なアーチファクトであれば補正をかけることで診断に支障はありません。しかし規模の大きなアーチファクトが生じた場合は、正確な計測や診断が難しくなることがあるため、担当医師への事前相談が推奨されます。

なお、東京科学大学病院 先端歯科診療センターでは、インプラント治療前の術前検査としてCT撮影による骨の三次元的な診断を標準的に実施しており、インプラントとCT検査の親和性の高さが示されています。

インプラント治療を検討中の方がMRIについて事前に確認すべきことは?

インプラント治療を始める前に、将来のMRI検査への影響を考慮した選択をしておくことが重要です。以下の点を担当歯科医師に確認してください。

  • 使用するインプラントの素材…チタン製であることを確認します。
  • 「MR Conditional」認証の有無…特定のMRI検査条件下で安全であることが確認されているかを確認します。
  • 上部構造(クラウン)の素材…磁性金属を含まない素材(ジルコニアやセラミックなど)を選択することで、MRI検査への影響を最小化できます。
  • オーバーデンチャーを選択する場合…磁石を使用しないタイプ(ロケーターアタッチメントなど)を選ぶ選択肢もあります。

私が院長を務める赤坂ONO Dental Clinicでは、治療開始前に口腔内写真・レントゲン・CTを撮影し、患者さんの全身状態や将来的な医療ニーズも考慮した上で、最適なインプラント治療計画をご提案しています。MRIへの影響を含む疑問点は、カウンセリングの際に遠慮なくご相談ください。

歯科医師によるインプラント治療のカウンセリングイメージインプラント治療後のMRI検査〜まとめと受診前のチェックリスト

インプラント治療後のMRI検査について、重要なポイントを整理します。

  • チタン製インプラントは常磁性体…MRIの強磁場に反応しないため、基本的に安全に検査を受けられます。
  • 注意が必要なケース…オーバーデンチャー(磁石式)・磁性金属含有の補綴物・古い材質のインプラントを使用している場合は事前確認が必須です。
  • 画像への軽微な影響…インプラント周辺でアーチファクトが生じることがありますが、撮影条件の最適化で対応可能です。
  • 断られた場合の対処法…担当歯科医師への相談・上部構造の取り外し・チタン製であることの説明で多くのケースが解決します。
  • CT検査は基本的に問題なし…X線を使用するCT検査はインプラントがあっても受けられます。

MRI検査前には必ず検査担当の医師にインプラントの存在を伝え、素材・メーカー・埋入部位を正確に申告してください。不安な点は治療を受けた歯科医師に確認することで、安心して検査に臨めます。

インプラント治療に関するご不安やご疑問は、ぜひ赤坂ONO Dental Clinicにご相談ください。赤坂駅7番出入り口から徒歩1分、平日22時まで・土日も診療しており、CTやマイクロスコープなどの最新機器を用いた精密なカウンセリングで、患者さん一人ひとりに合わせた治療計画をご提案しています。WEB予約も承っております。

よくある質問

インプラント治療後にMRI検査は受けられますか?

チタン製の歯科用インプラントであれば、ほとんどの場合でMRI検査を安全に受けられます。ただし磁石を使用するオーバーデンチャーや磁性金属を含む補綴物がある場合は事前に担当歯科医師へご確認ください。

インプラントがあるとMRI画像に影響が出ますか?

インプラント周辺でアーチファクト(画像の乱れ)が生じることがありますが、撮影条件の最適化で対応可能です。インプラントから離れた部位の画像への影響はほとんどありません。

MRI検査前にインプラントのことを申告する必要はありますか?

必ず申告してください。インプラントの素材・メーカー・埋入部位を事前に伝えることで、担当医師が撮影条件を最適化し、安全かつ精度の高い検査が可能になります。

オーバーデンチャーを使用していてもMRI検査は受けられますか?

磁石式オーバーデンチャーの場合、取り外し可能な入れ歯部分を外すことで検査が受けられるケースがあります。インプラント体内に磁石が埋め込まれている場合は担当歯科医師に相談が必要です。

インプラント治療後にCT検査は受けられますか?

CT検査はX線を使用するため、インプラントがあっても体への影響はなく基本的に問題なく受けられます。画像にアーチファクトが映り込むことがありますが、診断に支障のない範囲がほとんどです。

インプラントを理由にMRI検査を断られた場合はどうすればよいですか?

インプラント治療を受けた歯科医師に相談し、チタン製であることを証明する資料を準備してください。上部構造の取り外しや担当医師間の情報共有で多くのケースが解決します。

インプラントの素材がわからない場合はどうすればよいですか?

治療を受けた歯科医院に問い合わせ、使用したインプラントのメーカーや製品名を確認してください。インプラント手帳や治療記録に記載されている場合もあります。

インプラント治療を検討中ですが、将来のMRI検査への影響が心配です。

チタン製インプラントを選択し、上部構造にジルコニアやセラミックなどの非磁性素材を使用することで、MRI検査への影響を最小限に抑えられます。治療前に担当歯科医師にご相談ください。

インプラントがある状態で脳や頸部のMRI検査を受けても大丈夫ですか?

チタン製インプラントであれば基本的に安全ですが、インプラント周辺(顎骨・頸部)の画像にアーチファクトが生じる可能性があります。事前に検査担当医師へ申告し、撮影条件を確認することを推奨します。

インプラントと心臓ペースメーカーを両方持っている場合はどうなりますか?

心臓ペースメーカーの種類によってMRI検査の可否が異なります。循環器科の担当医師と歯科医師の両方に相談し、MRI対応型ペースメーカーかどうかを確認した上で検査の可否を判断してください。

結論

チタン製の歯科用インプラントは常磁性体(非強磁性体)であるため、MRI検査を安全に受けられるケースがほとんどです。ただし磁石を内蔵するオーバーデンチャーや磁性金属を含む補綴物がある場合は注意が必要です。インプラント治療を検討する際は、将来のMRI検査を見据えてチタン製・非磁性素材を選択し、治療後は担当歯科医師にインプラントの詳細情報を記録してもらうことを強くお勧めします。不安な点は治療前のカウンセリングで必ずご確認ください。

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監修者プロフィール
院長 小野 雄大(おの たけひろ)先生

赤坂駅から徒歩1分の歯医者・歯科クリニック 赤坂ONO Dental Clinicの院長 小野 雄大

略歴
– 2015年3月:岩手医科大学 歯科医師臨床研修 修了
– 医療法人(秋田)、岩手医科大学放射線科、神奈川県内医療法人などで幅広く勤務
– 2024年2月:赤坂ONO Dental Clinic 開業

診療スタンス
– 丁寧なカウンセリングを重視し、口腔内写真やレントゲンを用いて現在の状態をしっかり説明
– 患者さまに治療内容のメリット・デメリットを理解していただいた上で選択してもらう治療方針を実践
– 自身も歯科治療の経験があることから、「患者さまに寄り添う治療」を大切にしている

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