ホワイトニングの効果と持続期間─長く白い歯を保つ秘訣
ホワイトニングの効果と持続期間の基本

白い歯は、清潔感と健康的な印象を与えてくれます。多くの方が「もっと白い歯になりたい」と願い、ホワイトニングに興味を持たれているのではないでしょうか。
ホワイトニングは歯を削らずに白くできる治療法として人気を集めています。しかし、せっかく白くなった歯も、時間の経過とともに元の色に戻ってしまうことがあります。
この記事では、歯科医師としての経験をもとに、ホワイトニングの効果と持続期間について詳しく解説します。また、白い歯を長く保つための秘訣もご紹介します。
ホワイトニングの種類と効果の出方
ホワイトニングには主に3つの種類があります。それぞれ効果の出方や持続期間が異なりますので、まずはその違いを理解しましょう。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うホワイトニングです。高濃度の薬剤を使用し、特殊な光(LEDライトやレーザー)を照射することで短時間で歯を白くします。
即効性があるのが最大の特徴で、1回の施術でも効果を実感できる方が多いです。ただし、理想の白さを得るためには2〜5回程度の施術が必要なケースが一般的です。
歯科医師や歯科衛生士が施術を行うため、安全性が高く、均一に白くできるというメリットがあります。結婚式や面接など、大切なイベントを控えている方に特におすすめです。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、歯科医院で作成した専用のマウスピースを使って、ご自宅で行うホワイトニングです。
マウスピースに低濃度のホワイトニング剤を塗布し、1日1〜2時間装着します。効果が出るまでに時間はかかりますが、じっくりと歯の内部まで薬剤が浸透するため、効果が長続きしやすいという特徴があります。
希望の白さになるまで、最低でも週4回の施術を2週間以上続ける必要があります。自分のペースで行える手軽さがメリットですが、継続する意志が必要です。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた方法です。
まずは歯科医院でオフィスホワイトニングを行い、短期間で歯を白くします。その後、ホームホワイトニングで白さを維持していくという流れが一般的です。
両方のメリットを活かせるため、より効果的に、そして長期間白い歯を保つことができます。ホワイトニング効果を最大限に引き出したい方におすすめの方法です。
ホワイトニングの効果持続期間
「せっかくホワイトニングをしても、すぐに元の色に戻ってしまうのでは?」と心配される方は多いです。実際のところ、ホワイトニングの効果はどれくらい持続するのでしょうか。
オフィスホワイトニングの持続期間
オフィスホワイトニングの効果持続期間は、一般的に3〜6ヶ月程度です。
高濃度の薬剤を使用するため即効性はありますが、歯の表面を中心に白くする特性上、色戻りしやすい傾向があります。効果を長く維持するためには、定期的なメンテナンスや追加施術が必要です。
私の臨床経験では、オフィスホワイトニング後の患者さんには、3〜4ヶ月ごとの「タッチアップ」(追加施術)をおすすめしています。これにより、白さを効果的に維持することができます。
ホームホワイトニングの持続期間
ホームホワイトニングの効果持続期間は、6ヶ月〜1年程度です。
低濃度の薬剤を長時間かけて浸透させるため、歯の内部まで白くなります。そのため、オフィスホワイトニングと比較して効果が長続きしやすいのが特徴です。
効果を維持するためには、初回のホワイトニング期間を終えた後も、週に1回程度、または月に3日間程度の継続的なケアが効果的です。
デュアルホワイトニングの持続期間
デュアルホワイトニングの効果持続期間は、1〜2年程度と最も長いです。
オフィスホワイトニングで短期間に白くした後、ホームホワイトニングで効果を定着させるため、より長期間白さを維持できます。
効果を最大限に引き出すためには、オフィスホワイトニングを半年に1回程度、ホームホワイトニングを月に数回継続することをおすすめします。
白い歯を長持ちさせるための秘訣
ホワイトニングの効果をより長く持続させるためには、日常のケアが非常に重要です。私が患者さんにアドバイスしている、効果を長持ちさせるためのポイントをご紹介します。
1. 丁寧な歯磨きを心がける
白い歯を維持するためには、毎日の丁寧な歯磨きが欠かせません。特にホワイトニング後は、歯の表面に着色汚れが付着しやすくなっています。
私がおすすめするのは、朝晩の歯磨きに加え、食後のブラッシングです。外出先では難しい場合もあるので、せめて口をゆすぐだけでも効果的です。
また、歯間ブラシやフロスを使用して、歯と歯の間の汚れも丁寧に取り除きましょう。これだけで歯の見た目は大きく変わります。
2. 着色しやすい飲食物を控える
コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、しょうゆなどの色の濃い飲食物は、歯を着色させる原因となります。
特にホワイトニング直後の2〜3日間は、歯の表面が敏感になっているため、これらの飲食物は極力避けることをおすすめします。
どうしても摂取する場合は、ストローを使用したり、摂取後すぐに水でうがいをしたりすると、着色を軽減できます。
3. 喫煙を控える
タバコに含まれるニコチンやタールは、歯を黄ばませる大きな原因です。
私の臨床経験では、喫煙者の方はホワイトニング効果の持続期間が非喫煙者に比べて明らかに短い傾向があります。白い歯を維持したい方は、禁煙を強くおすすめします。
喫煙は歯の着色だけでなく、歯周病のリスクも高めますので、お口の健康のためにも控えることが望ましいでしょう。
4. ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用する
市販のホワイトニング歯磨き粉には、軽度の研磨剤や過酸化物が含まれており、日常的なケアに役立ちます。
ただし、研磨剤の強い歯磨き粉を長期間使用すると、歯のエナメル質を傷つける可能性があります。歯科医師に相談して、適切な製品を選ぶことをおすすめします。
私の患者さんには、フッ素配合の歯磨き粉を使用することも併せておすすめしています。フッ素は歯を強化し、酸に対する抵抗力を高めてくれます。
5. 定期的に歯科医院でのクリーニングを受ける
プロフェッショナルクリーニングは、歯の表面に付着した着色汚れを効果的に除去できます。
3〜4ヶ月に1回程度の定期的なクリーニングを受けることで、ホワイトニング効果を長く維持できます。
当院では、ウルトラファインバブルを使用した効果的なクリーニングを提供しています。通常のクリーニングよりも細かい汚れまで除去できるため、より白く清潔な歯を維持することができます。
ホワイトニングの注意点と適切な頻度
ホワイトニングは安全な処置ですが、いくつか注意すべき点があります。また、適切な頻度で行うことも重要です。
ホワイトニングの注意点
ホワイトニング後は一時的に知覚過敏(しみる感覚)が生じることがあります。これは通常2〜3日で落ち着きますが、気になる場合は知覚過敏用の歯磨き粉を使用するとよいでしょう。
また、妊娠中や授乳中の方、未成年の方、重度の知覚過敏がある方、むし歯や歯周病がある方は、ホワイトニングを行う前に必ず歯科医師に相談してください。
ホワイトニングは天然の歯にのみ効果があります。セラミックやレジンなどの人工物は白くなりませんので、治療歯が多い方は事前に歯科医師と相談することをおすすめします。
適切なホワイトニングの頻度
ホワイトニングの頻度は、選択する方法によって異なります。
オフィスホワイトニングの場合、3〜6ヶ月に1回程度のメンテナンスが適切です。ホームホワイトニングは、初回の集中期間後、週に1回または月に3日程度の継続使用がおすすめです。
デュアルホワイトニングでは、オフィスホワイトニングを半年に1回、ホームホワイトニングを月に数回行うと、効果を長く維持できます。
ただし、これはあくまで目安です。お口の状態や生活習慣によって個人差がありますので、歯科医師と相談しながら、自分に合った頻度を見つけることが大切です。
まとめ:白い歯を長く保つために
ホワイトニングの効果持続期間は、選択する方法によって大きく異なります。オフィスホワイトニングは3〜6ヶ月、ホームホワイトニングは6ヶ月〜1年、デュアルホワイトニングは1〜2年程度が目安です。
効果を長持ちさせるためには、日常的なケアが非常に重要です。丁寧な歯磨き、着色しやすい飲食物の制限、禁煙、適切な歯磨き粉の使用、定期的な歯科クリーニングを心がけましょう。
また、ホワイトニングは一度行えば永久に効果が続くものではありません。定期的なメンテナンスを行うことで、美しい白い歯を長く保つことができます。
当院では、患者さん一人ひとりのお口の状態や生活習慣に合わせたホワイトニングプランをご提案しています。白い歯に興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
美しい白い歯で、自信に満ちた笑顔を手に入れましょう。
詳しい情報や予約については、赤坂ONO Dental Clinicのウェブサイトをご覧いただくか、お電話でお問い合わせください。
監修者プロフィール
院長 小野 雄大(おの たけひろ)先生

略歴
– 2015年3月:岩手医科大学 歯科医師臨床研修 修了
– 医療法人(秋田)、岩手医科大学放射線科、神奈川県内医療法人などで幅広く勤務
– 2024年2月:赤坂ONO Dental Clinic 開業
診療スタンス
– 丁寧なカウンセリングを重視し、口腔内写真やレントゲンを用いて現在の状態をしっかり説明
– 患者さまに治療内容のメリット・デメリットを理解していただいた上で選択してもらう治療方針を実践
– 自身も歯科治療の経験があることから、「患者さまに寄り添う治療」を大切にしている

