インプラントとブリッジ・入れ歯の違い|噛む力とお口の健康への影響を徹底比較|赤坂ONO Dental Clinic|赤坂駅の歯医者・土日診療

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医療コラム

インプラントとブリッジ・入れ歯の違い|噛む力とお口の健康への影響を徹底比較|赤坂ONO Dental Clinic|赤坂駅の歯医者・土日診療

インプラントとブリッジ・入れ歯の違い|噛む力とお口の健康への影響を徹底比較

歯を失ったときの選択肢・・・あなたに最適な治療法とは

歯を失ってしまったとき、多くの方が「どの治療法を選べばいいのだろう」と悩まれます。

インプラント、ブリッジ、入れ歯・・・それぞれに特徴があり、噛む力の回復度合いや、お口全体の健康への影響も大きく異なります。治療費や期間、見た目の自然さなど、気になるポイントは人それぞれでしょう。しかし、最も重要なのは「将来のお口の健康」と「生活の質」を守ることです。

私は赤坂ONO Dental Clinicで院長を務める小野雄大と申します。岩手医科大学での臨床研修を経て、秋田、神奈川、東京の大手医療法人や歯科クリニックで経験を積み、2024年2月に当院を開業いたしました。これまで数多くの患者様の「歯を失った悩み」に向き合ってきた経験から、今回は「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」の違いを、噛む力とお口の健康への影響という観点から徹底的に比較していきます。

この記事では、各治療法のメリット・デメリットだけでなく、長期的な視点での健康維持、さらには認知症予防との関連性まで、最新の研究結果を踏まえて解説します。あなたが納得して選択できるよう、できる限り詳しくお伝えしていきますので、ぜひ最後までお読みください。

インプラント・ブリッジ・入れ歯の基本構造と治療法

まず、それぞれの治療法がどのような仕組みなのかを理解しましょう。

「インプラント」・・・人工歯根で顎の骨から支える治療法

インプラントは、失った歯の部分の顎の骨に「チタン製の人工歯根」を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。構造的には天然歯に最も近く、歯根から補う唯一の方法といえます。

人工歯根が骨としっかり結合するため、自分の歯のような安定感があります。見た目も天然歯とほとんど変わらず、固定式なので装着時の違和感もほとんどありません。顎の骨に直接支えられることで、硬い食べ物でもしっかりと噛み切ることができ、食事内容の制限もほぼないのが大きな特徴です。

「ブリッジ」・・・両隣の歯を支えにする橋渡し式の治療法

ブリッジは、失った歯の両隣にある健康な歯を削って支台とし、複数の人工歯を一体に連結した「橋渡し状の補綴物」を固定する方法です。

固定式のため比較的安定した噛み心地を得られ、噛む力の回復量は天然歯の7〜8割程度とされています。普通の食事であれば大きな不自由はほとんど感じないレベルまで噛めるようになります。ただし、支台となる両隣の歯を削る必要があり、その歯への負担がかかる点は注意が必要です。

「入れ歯」・・・取り外し可能な人工歯による治療法

入れ歯には「部分入れ歯」と「総入れ歯」の2種類があります。部分入れ歯は、残存歯にクラスプ(金属の留め具)をかけて固定します。総入れ歯は、歯ぐきに吸着させて使用する方法です。

複数の歯をまとめて失った場合でも対応でき、治療期間が比較的短く、保険が適用できるため費用を抑えられるメリットがあります。しかし、粘膜で支えるため安定性は劣り、噛む力の回復は天然歯の半分以下といわれています。特に総入れ歯では硬いものを噛むとずれたり外れたりしやすく、不自由を感じる場面が多くなります。

噛む力の回復度合い・・・3つの治療法を徹底比較

噛む力の回復は、日常の食生活や栄養状態、さらには生活の質に直結する重要なポイントです。

インプラントの咀嚼能力・・・天然歯の8〜9割を回復

インプラントの噛む力の回復量は、天然歯の8〜9割程度に達します。ほとんど自分の歯と遜色ない力で噛むことができるのです。

人工歯根によって顎の骨に直接支えられるため、硬い物でもしっかりと噛み切ることができます。実際、インプラント治療によって「80歳、90歳になっても好きな物を美味しく食べられるようになった」という報告もあり、噛む機能の回復による生活の質の向上が期待できます。食事内容の制限もほぼなく、お肉やお煎餅など、これまで諦めていた食べ物も楽しめるようになります。

ブリッジの咀嚼能力・・・天然歯の7〜8割を回復

ブリッジの場合、噛む力の回復量は天然歯の7〜8割程度とされています。

両隣の歯に固定するため入れ歯より安定しており、咀嚼機能もかなり回復します。固定式の装置なので違和感も少なく、発音や味覚への影響も軽微です。普通の食事であれば大きな不自由はほとんど感じないレベルまで噛めるようになるでしょう。ただし、支台となる歯を削る必要や、後述する骨の喪失などの問題はあります。

入れ歯の咀嚼能力・・・天然歯の半分以下にとどまる

入れ歯、特に総入れ歯の場合、噛む力の回復は天然歯の半分以下といわれています。

硬いものを噛むとずれたり外れたりしやすく、不自由を感じる場面が多くなります。そのため「入れ歯だと硬いものが食べにくい」「柔らかい物ばかり選んでしまう」といった声もあります。実際、入れ歯利用者では硬い食品を避けて食事内容を制限せざるを得ない場合が多く、好きな物を十分に食べられないことが大きなデメリットです。咀嚼効率が低いため、食物をしっかり噛み砕けず栄養摂取にも影響を及ぼします。

長期的な安定性と耐久性・・・将来を見据えた選択

治療法ごとにどのくらい長持ちするか、時間経過による安定性の違いも重要な観点です。

インプラントの耐久性・・・適切なメンテナンスで10年以上

インプラントは適切なメンテナンスを行えば非常に長持ちしやすい治療法です。一般にインプラントの10年生存率は90%以上と報告されており、10年以上機能し続けることが期待できます。

また、インプラントは顎の骨と結合することで骨の吸収(痩せ)を防ぐ効果もあります。失った歯の部分に人工歯根が入ることで、その部位の骨が刺激され維持されるため、顎骨の喪失を最小限に抑えられる点も長期安定性に寄与します。さらに、インプラントは独立しているため、他の健康な歯に負担をかけることもありません。

ブリッジの耐久性・・・7〜8年程度で交換が必要に

ブリッジの場合、7〜8年程度で交換が必要になることが多いとされています。

支台となる歯に負担がかかるため、その歯が虫歯や歯周病になりやすく、最悪の場合は支台の歯も失ってしまうリスクがあります。また、ブリッジの下の顎の骨は刺激が伝わらないため、徐々に骨が痩せていく傾向があります。これにより、将来的にインプラント治療を検討する際に骨造成が必要になる可能性もあります。

入れ歯の耐久性・・・数年ごとに調整や作り直しが必要

入れ歯は数年ごとに調整や作り直しが必要になります。

顎の骨が痩せていくことで入れ歯が合わなくなり、定期的な調整が欠かせません。また、クラスプをかける歯への負担もあり、その歯が弱っていく可能性があります。取り外し式のため、紛失や破損のリスクもあり、長期的な安定性という点では他の治療法に劣ります。

お口全体の健康への影響・・・隣接する歯や顎の骨への負担

治療法によって、周囲の健康な歯や顎の骨への影響は大きく異なります。

インプラントの影響・・・周囲の歯や骨への負担がほぼない

インプラントは独立した構造のため、周囲の健康な歯を削る必要がなく、他の歯に負担をかけることもありません。

また、人工歯根が顎の骨に埋め込まれることで、その部分の骨が刺激を受け続け、骨の吸収を防ぐことができます。これは、お口全体の健康を長期的に維持する上で非常に重要なポイントです。歯を失った部分の骨が痩せてしまうと、顔貌の変化や他の歯への悪影響が出る可能性がありますが、インプラントはそのリスクを最小限に抑えます。

ブリッジの影響・・・健康な歯を削り、骨が痩せるリスク

ブリッジは、隣の健康な歯を削るため、支台の歯に負担がかかります。

削られた歯は虫歯や歯周病になりやすく、将来的にその歯も失ってしまうリスクがあります。また、インプラントと違い、人工歯が顎の骨と密着しないため、歯のない部分の骨がどんどん痩せてきます。これにより、将来的な治療の選択肢が狭まる可能性もあります。

入れ歯の影響・・・バネをかける歯への負担と骨の喪失

部分入れ歯の場合、バネをかける歯への負担があり、その歯が弱っていく可能性があります。

また、入れ歯は顎の骨に直接刺激を与えないため、歯の抜けた部分の骨が痩せていきます。これにより、入れ歯がさらに合わなくなり、頻繁な調整や作り直しが必要になる悪循環に陥ることもあります。骨の喪失は顔貌の変化にもつながり、老けて見える原因にもなります。

噛む力と認知症予防・・・脳の健康との深い関係

近年の研究で、「噛む力」が脳の働きを活性化し、認知症予防にも関連することが明らかになっています。

噛むことが脳に与える刺激とは

噛む動作は、脳への血流を促進し、神経細胞を活性化させる効果があります。咀嚼によって顎の筋肉が動き、その刺激が脳に伝わることで、記憶や学習を司る海馬などの領域が活性化するのです。

しっかり噛めなくなると、この刺激が減少し、脳への血流も低下します。その結果、認知機能の低下や認知症リスクが高まる可能性があるとされています。実際、歯を失ったまま放置している方や、入れ歯が合わずに噛む回数が減っている方では、認知症のリスクが上がるという研究結果も報告されています。

インプラントで「しっかり噛める」生活を取り戻す意義

インプラント治療によって天然歯に近い噛む力を回復することは、単に食事を楽しむだけでなく、脳の健康維持にも大きく貢献します。

しっかり噛めることで脳への刺激が維持され、認知機能の低下を防ぐ効果が期待できます。また、好きな物を美味しく食べられることで栄養バランスも改善し、全身の健康状態も向上します。食事の楽しみが増えることで外出や社会活動も活発になり、これも認知症予防につながる重要な要素です。

入れ歯では補えない機能とは

入れ歯では噛む力が天然歯の半分以下にとどまるため、脳への刺激も不十分になりがちです。

硬い食べ物を避けるようになり、食事内容が偏ることで栄養バランスも崩れやすくなります。また、入れ歯が合わずに外出を控えるようになると、社会的な交流も減少し、認知機能の低下につながる可能性があります。このように、入れ歯では「噛む力」という観点から見ると、認知症予防の効果が限定的になる可能性があるのです。

審美性と違和感・・・見た目と快適さの比較

見た目の自然さや装着時の違和感も、治療法を選ぶ上で重要なポイントです。

インプラントの審美性・・・天然歯とほぼ同等の仕上がり

インプラントは見た目が天然歯とほとんど変わらず、笑顔に自信が持てるようになります。固定のための金属が見えることもほぼなく、審美性で最も優れている治療法といえます。

また、固定式のため違和感もほとんどなく、自分の歯のような感覚で食事や会話を楽しめます。発音もしやすくなり、日常会話も快適です。歯を失ったことで感じていたコンプレックスや不便さが解消され、生活の質が大きく向上します。

ブリッジの審美性・・・素材により大きく左右される

ブリッジは、素材により審美性が大きく左右される治療法です。保険適用内の素材で義歯を製作すれば、審美性は損なわれます。

しかし、保険適用外となる素材を用いれば、インプラントのように天然歯と遜色のない仕上がりも可能です。固定式のため違和感は少なく、取り外す必要もありません。奥歯の治療の場合、金属部分が目立つこともありますが、前歯であればセラミック素材を選ぶことで自然な見た目を実現できます。

入れ歯の審美性・・・金属のバネが目立つことも

入れ歯は審美性に劣ることが多く、部分入れ歯の場合は固定するための針金が見えて違和感があることも少なくありません。

最近では金属が見えないタイプの入れ歯もありますが、保険適用外の治療となります。また、入れ歯は異物感が強く、慣れるまでに時間がかかることもあります。総入れ歯の場合は、顎の形をしたピンク色の土台が口の中に入るため、違和感を感じる方も多いでしょう。

治療期間と費用・・・現実的な選択のために

治療期間や費用も、治療法を選ぶ上で無視できない要素です。

インプラントの治療期間と費用

インプラント治療は、6〜24週間程度の期間が必要です。顎の骨に人工歯根を埋め込み、骨との結合を待つ治癒期間が数ヶ月必要になるためです。

また、保険適用外(自由診療)のため、費用は1本あたり30万円〜50万円程度と高額になります。ただし、長期的な視点で見れば、メンテナンスをすれば半永久的に使用できるため、コストパフォーマンスは決して悪くありません。当院では、カウンセリングを重視し、患者様の背景や希望を考慮した治療計画を提案しています。

ブリッジの治療期間と費用

ブリッジは治療期間が短く、数週間程度で完了します。保険適用内で治療できるため、費用も比較的抑えられます。

ただし、7〜8年程度で交換が必要になることが多く、長期的には再治療の費用がかかります。また、支台となる歯を削る必要があり、その歯が将来的に失われるリスクも考慮する必要があります。

入れ歯の治療期間と費用

入れ歯も治療期間が短く、数週間程度で完了します。保険適用内で治療できるため、初期費用は最も抑えられます。

しかし、数年ごとに調整や作り直しが必要になるため、長期的には費用がかさむ可能性があります。また、自費の特殊入れ歯を選ぶ場合は、保険適用外となり費用が高額になることもあります。

治療条件と適応症例・・・あなたに合った治療法は

それぞれの治療法には、適応条件や制約があります。

インプラントの治療条件

インプラントは、持病や歯周病がある場合は要注意です。糖尿病や骨粗鬆症などの全身疾患がある場合、治療が難しいこともあります。

また、顎の骨の量が不足している場合は、骨造成と呼ばれる骨の量を増やす手術が必要になることもあります。当院では、CTや精密検査で骨の状態を詳細に確認し、安全かつ確実な治療計画を立てることを重視しています。

ブリッジの治療条件

ブリッジは、ブリッジを支える歯が必要です。失われた部分の両隣に健康な歯が残っていることが条件となります。

また、支台となる歯が虫歯や歯周病で弱っている場合は、治療が難しいこともあります。複数の歯を連続して失っている場合は、ブリッジでは対応できないこともあります。

入れ歯の治療条件

入れ歯は、特に条件なく、ほとんどの方が適応できます。複数の歯を失った場合でも対応でき、全身状態に制約がある方でも選択しやすい治療法です。

ただし、顎の骨が大きく痩せている場合は、入れ歯の安定性が低下し、使用感が悪くなる可能性があります。

まとめ・・・将来の健康を見据えた選択を

インプラント、ブリッジ、入れ歯・・・それぞれに長所と短所があります。

噛む力の回復度合い、長期的な安定性、お口全体の健康への影響、審美性、治療期間、費用など、多角的な視点から比較することが大切です。特に、「噛む力」は単に食事を楽しむだけでなく、脳の健康や認知症予防にも深く関わっています。将来の健康を見据えた選択をすることが、豊かな人生を送るための第一歩となるでしょう。

当院では、カウンセリングを重視し、口腔内写真やレントゲンを一緒に見ながら現在の病態を説明し、複数の治療選択肢を提示します。それぞれのメリット・デメリットを丁寧にお伝えし、患者様が納得して選択できるようサポートしています。決して押し付ける治療はせず、患者様一人ひとりの背景や希望を考慮した、オーダーメイドの治療を行っています。

歯を失ったことで悩んでいる方、どの治療法を選べばいいか迷っている方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたに最適な治療法を一緒に考えていきましょう。

詳しい治療内容やご予約については、赤坂ONO Dental Clinicの公式サイトをご覧ください。赤坂駅から徒歩1分という好立地で、平日は22時まで、土日も18時まで診療しています。最新の設備と丁寧なカウンセリングで、あなたのお口の健康をサポートいたします。

監修者プロフィール
院長 小野 雄大(おの たけひろ)先生

赤坂駅から徒歩1分の歯医者・歯科クリニック 赤坂ONO Dental Clinicの院長 小野 雄大

略歴
– 2015年3月:岩手医科大学 歯科医師臨床研修 修了
– 医療法人(秋田)、岩手医科大学放射線科、神奈川県内医療法人などで幅広く勤務
– 2024年2月:赤坂ONO Dental Clinic 開業

診療スタンス
– 丁寧なカウンセリングを重視し、口腔内写真やレントゲンを用いて現在の状態をしっかり説明
– 患者さまに治療内容のメリット・デメリットを理解していただいた上で選択してもらう治療方針を実践
– 自身も歯科治療の経験があることから、「患者さまに寄り添う治療」を大切にしている

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