インプラントの7つのデメリットと知っておくべき注意点
インプラント治療とは?基本を理解しよう
インプラントは失った歯の機能と見た目を回復するための治療法です。チタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着します。
自分の歯のように噛める感覚を取り戻せるため、多くの患者さんに選ばれている治療法です。しかし、メリットだけでなくデメリットも理解した上で、治療を検討することが大切です。
当院では、アストラとネオデント(ストローマン)という世界的に評価の高いインプラントシステムを使用しています。症例に合わせて使い分けることで、より確実な治療結果を目指しています。
とはいえ、どんな治療法にも長所と短所があります。今回は特に、インプラント治療の「デメリット」に焦点を当てて、知っておくべき注意点をご説明します。
インプラントの7つのデメリット
インプラント治療は多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。治療を検討する際には、これらのデメリットをしっかりと理解しておくことが大切です。
では、インプラント治療の主な7つのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
1. 治療費が高額(保険適用外)
インプラント治療は基本的に保険適用外の治療となります。そのため、一般的な保険診療と比べると治療費がかなり高額になります。
1本あたりの費用は医院によって異なりますが、人工歯根の埋入から上部構造の装着まで含めると、数十万円程度かかることが一般的です。複数本のインプラントが必要な場合は、さらに費用が増加します。
また、治療後も定期的なメンテナンスが必要になるため、その費用も考慮する必要があります。
2. 治療期間が長い
インプラント治療は、入れ歯やブリッジと比べて治療期間が長くなります。通常、埋入手術から最終的な人工歯の装着まで、3ヶ月から半年以上かかることがあります。
特に骨の量が少ない場合は、骨造成という骨を増やす手術が必要になることもあり、その場合はさらに期間が延びます。
治療期間中は仮歯を装着することが多いですが、見た目や機能面で多少の不便を感じることもあるでしょう。
3. 外科手術が必要
インプラント治療では、顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込むための外科手術が必要です。局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんどありませんが、術後に腫れや痛み、出血などが生じることがあります。
当院では、歯科用レーザーを使用して術後の痛みの軽減と殺菌を行い、患者さんの負担を減らす工夫をしています。
しかし、手術に対する不安や恐怖感がある方には、精神的な負担になることもあります。
4. 骨の状態によっては追加処置が必要
インプラントを埋め込むためには、十分な量と質の顎の骨が必要です。歯を失ってから時間が経っていたり、歯周病などで骨が減少していたりする場合は、骨造成という追加の手術が必要になることがあります。
骨造成が必要な場合は、治療期間の延長や費用の増加につながります。
当院では、CTを使用して骨の状態を詳細に検査し、必要に応じて最適な骨造成法をご提案しています。
5. メンテナンスが必須
インプラントは、天然歯と同じようにしっかりとしたメンテナンスが必要です。毎日の丁寧なブラッシングに加えて、定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアが欠かせません。
メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎という炎症が起こり、最悪の場合はインプラントが脱落してしまうこともあります。
6. 全身疾患がある場合は制限がある
糖尿病や心臓病、骨粗しょう症などの全身疾患がある場合、インプラント治療が制限されることがあります。特に、骨の治癒に影響を与える疾患や、出血リスクを高める薬を服用している場合は注意が必要です。
例えば、糖尿病の場合は血糖値のコントロールが不十分だと、傷の治りが悪くなるため、インプラント手術はおすすめできません。高血糖の状態では免疫系細胞の活動が低下し、歯周病菌への感染リスクも高まります。
ただし、血糖値が安定していればインプラント治療は可能です。かかりつけ医と歯科医師が連携し、状態を見極めながら治療を進めることが重要です。
7. インプラント周囲炎のリスク
インプラント周囲炎は、インプラント周囲の歯肉や骨に炎症が起こる状態です。天然歯の歯周病に似た症状で、放置するとインプラントを支える骨が溶けてしまい、最終的にはインプラントが脱落することもあります。
手術後、定期的なメンテナンスを受けないと、このような炎症が起きるリスクが高まります。
ただし、歯周病は天然歯でも起こるものです。ブリッジや義歯などでも、口内の清掃が不十分だと歯周病菌に感染します。どんな治療法を選んでも、定期的なメンテナンスでお口の中を清潔に保つことが大切です。
インプラント治療を成功させるための注意点
インプラントのデメリットを理解した上で、治療を成功させるためにはいくつかの注意点があります。これらを押さえておくことで、長期的に良好な状態を保つことができるでしょう。
では、具体的にどのような点に注意すべきか見ていきましょう。
信頼できる歯科医院の選択
インプラント治療の成否は、歯科医師の技術や経験に大きく左右されます。インプラント治療の実績が豊富で、最新の設備を備えた歯科医院を選ぶことが重要です。
また、治療前のカウンセリングで、治療計画や費用、リスクなどについて丁寧に説明してくれる医院を選びましょう。
当院では、口腔内写真やレントゲン、CTなどを用いて現在の状態を詳しく説明し、患者さん一人ひとりに合った治療計画をご提案しています。
術前の徹底した検査と診断
インプラント治療を成功させるためには、術前の徹底した検査と診断が欠かせません。顎の骨の状態、神経や血管の位置、噛み合わせなど、多角的な検査が必要です。
当院では、CTやマイクロスコープなどの最新機器を用いて精密な検査を行い、安全で確実な治療を目指しています。
定期的なメンテナンスの継続
インプラント治療後は、定期的なメンテナンスが非常に重要です。3〜6ヶ月ごとに歯科医院でのプロフェッショナルケアを受け、インプラント周囲の健康状態をチェックしましょう。
また、毎日の丁寧なブラッシングも欠かせません。インプラント専用の歯ブラシや歯間ブラシを使用することで、効果的に清掃できます。
インプラントとその他の治療法の比較
インプラント以外にも、失った歯を補う方法としてブリッジや入れ歯があります。それぞれの特徴を比較して、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
ここでは、それぞれの治療法のメリット・デメリットを簡単に比較してみましょう。
インプラントのメリット
インプラントの最大のメリットは、天然歯に近い使用感と見た目を得られることです。顎の骨に直接固定されるため、強い力で噛むことができ、発音もクリアです。
また、周囲の健康な歯を削る必要がなく、骨の吸収を防ぐ効果もあります。見た目も自然で、入れ歯のような取り外しの手間もありません。
長期的に見ると、適切なメンテナンスを行えば10年以上使用できるケースも多く、コストパフォーマンスは決して悪くありません。
ブリッジと入れ歯との比較
ブリッジは、失った歯の両隣の健康な歯を削って支えとする治療法です。インプラントより短期間で治療が完了し、費用も比較的安価ですが、健康な歯を削る必要があるのがデメリットです。
入れ歯は、外科手術が不要で費用も抑えられますが、違和感や食べ物が挟まる問題、取り外しの手間などがあります。また、長期的には顎の骨が痩せていくという問題もあります。
それぞれの治療法には一長一短があるため、患者さんの口腔内の状態や予算、ライフスタイルなどを考慮して、最適な治療法を選ぶことが大切です。
まとめ:インプラント治療を検討する際のポイント
インプラント治療には7つのデメリットがありますが、適切な知識と準備があれば、多くの場合、そのデメリットを最小限に抑えることができます。
治療を検討する際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 治療費と期間をあらかじめ確認し、計画的に進める
- 信頼できる歯科医院で徹底した術前検査を受ける
- 全身疾患がある場合は、かかりつけ医と歯科医師の連携を確保する
- 治療後は定期的なメンテナンスを欠かさない
- 自分の状態や希望に合わせて、他の治療法も含めて検討する
当院では、患者さん一人ひとりの状態やご希望をしっかりとお聞きした上で、最適な治療計画をご提案しています。インプラント治療に関するご質問やご不安がありましたら、お気軽にご相談ください。
インプラント治療は決して万能ではありませんが、適切な症例に対しては非常に有効な治療法です。デメリットをしっかり理解した上で、メリットを最大限に活かせるよう、専門医と相談しながら治療を進めることが大切です。
赤坂ONO Dental Clinicでは、カウンセリングを重視した診療スタイルで、患者さんに寄り添った治療を提供しています。インプラントについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
赤坂ONO Dental Clinicでは、最新の設備と技術で、安心・安全なインプラント治療をご提供しています。