セラミック矯正と精密根管治療
【セラミック矯正とは】
セラミック矯正とは、歯の移動を行わず削合で歯の軸を傾け、歯の被せ物で歯並び、歯の形・色を整える治療です。
【精密根管治療とは】
マイクロスコープやCT画像を使用し行う歯の根の治療です。
【セラミック矯正】
手順
- レントゲンCT撮影を行い歯の根と歯冠の傾きの確認と神経が露出しないように神経の位置の確認。
診査カウンセリング。
仮歯の型取り。
- 土台の形成と型取り、仮歯の装着。
- 完成SET。
(即日で行う場合は仮歯はありません。)
【メリット】
・歯並びをある程度移動できます。(大きく移動させると神経が露出し神経処置となります。)
・歯の色、形を修正できます。
・即日~1か月程度で治療を終えることができます。(即日の場合は色や精度にある程度制限がありますので、ある程度時間を設けたほうが正確で色の良いものができます。)
・治療本数によりますが、矯正よりも料金を少なくできる可能性があります。
【デメリット】
・正常な歯を削ることになります。(歯の寿命が縮まる可能性があります。)
・削ることにより冷水痛や痛みが出ることがあり、神経治療になる可能性もあります。
・全ての被せものに共通で、正常な歯よりもセラミックと歯の根の境目に汚れが溜まりやすくなるため、特に歯周病のリスクが上がります。
・歯の根と冠の軸がずれるため歯の移動を大きくすると歯が土台ごと割れる可能性があります。
・保証がない場合割れたら同額の料金がかかります。
注意:健全な歯に被せ物をする治療なので、1年目のドクターでも可能です。HP等に表示していなくてもどこの歯科クリニックでも可能な治療です。
歯の移動はなく健全な歯質を削る被せ物なので否定的な意見も多いです。
歯の色や形はドクターではなく技工士の能力に依存します。
神経の部屋は人によって形、大きさも異なり、セラミックを被せるためには歯を大きく削る必要があるので診査・カウンセリングをしてから始めることをお勧めします。
セラミックは破折しやすいので保証があるクリニックが良いと思います。
これらのメリットデメリットを考慮し、よく考えてから治療を始めるのが良いでしょう。
【精密根管治療】
保険治療との治療手順は大きく変化ありませんがCT,マイクロなどを使用し時間をかけて丁寧に治療する点で異なります。(保険で行っているところもあります。)
【メリット】
・根管治療は器具機材の質が成功率に大きく反映されます。
・CT使用により正確に根管の数を把握することができます。(奥歯は目視では見えない根管が存在することがあります。)
・マイクロスコープの使用により虫歯や根管の位置、汚れなど把握、より正確な治療を行えます。
・正確な治療を行うことにより後の2次感染を予防できます。
【デメリット】
・金額が高くなる場合があます。(自費で行うことが多いため。)
・時間や期間が長くなる場合もあります。
注意:保険治療の根管治療は金額がとても低く設定されているため時間をかけることができません。そのため一時症状も緩和され一見治ったように思える歯も汚れや虫歯の取り残しで後々2次感染を引き起こし再治療になるケースが多いです。
精密という名称なので最低限CTとマイクロスコープは必要不可欠ですが、そのクリニックにない場合もあります。
その他クリニックによっては超音波による洗浄やレーザー、NiTiロータリーファイルによる治療、最後の充填時のMTA充填(クリニックによっては別途料金かかります。)、ラバーダムなど、治療の補助器具が充実していない場合もありますので確認しましょう。
早く治療終えるから良い歯科治療ではなく、時間がかかっても予後が良くなるように努める歯科治療が良い治療だと思っております。
1番良いのは根管治療専門のクリニックにお願いすることがBESTです。
セラミック矯正や精密根管治療とは正式な治療の名称ではなく、患者に分かりやすく伝えるため興味を持ってもらうために作った造語です。
実際は、一般的な歯科治療と行っていることは同じなので、機材が揃っていればどこの歯科医院でも治療は可能です。