インプラント治療と補助するための機材や材料
- 2024年7月1日
- インプラント
【インプラント治療】
インプラント治療とは歯が欠損している顎骨にチタン製の人工の歯の根を埋め込み、土台を立てて被せ物を装着する治療です。
【一般的なインプラント体埋入の治療順序】
①CT撮影:インプラント体を埋入する骨の厚みを測定します。
必要器具:CT
②麻酔:治療部位へ麻酔をします。
必要器具:麻酔
③切開:歯茎を切開し、骨を露出させます。
必要器具:メス、剥離子
④埋入:インプラント体とインプランターにより骨に埋入します。
必要器具:インプラント体、インプランター
⑤ナート:針と糸で切った歯茎を縫います。
必要器具:針、糸
一般的な単純症例におけるインプラント1次OPEの必要器具、材料になります。
この後はインプラント体と骨の接着を待ってから(通常3~6か月)、型取りへと進みます。
以下に記載するのは、当院にて使用しているインプラント治療をより潤滑に、また難しい症例にも対応できるように必要な機材、材料を紹介していきます。
【インプラント補助器具】
<マイクロモニター>
・ネクストビジョン:YOSHIDAのマイクロモニターです。8倍~最大80倍の画像を4Kのモニターに映し出します。
<サーフェスミラー>
通常のミラーと比較して反射像が2重にならないので、微細な部分も良く見えます。
<メンブレン>:骨補填材の表面に貼り付け、細菌の侵入のブロックと骨が再生するために必要なスペースを形成する。
(日本ではサイトランスエラシールド、Tiハニカムメンブレン、NeoGenがインプラント周囲の骨造成の目的に用いることを厚生労働省に承認されています。)
・サイトランスエラシールド(吸収性メンブレン)
・NeoGen(非吸収性メンブレン)
<骨補填材>
骨の厚みが足りない部分に充填し、時間の経過とともに骨と置き換わります。
(日本でのインプラント適応骨補填材はサイトランスグラニュール、ボナーク、ネオボーンです。他の材料は倫理審査委員会の承認が必要となります。)
・サイトランスグラニュール:吸収性骨再建インプラント材
・ボナーク:コラーゲン使用人工骨
<サイナスエレベーター>
上顎洞粘膜を剥離し、インプラント埋入のための骨のスペースを作り出すための器具。
<ピエゾサージェリー>
・ Piezosurgeryホワイト:3次元超音波振動により、硬組織に作用して切削します。その振動は、軟組織では吸収され、損傷を与えない安全機構です。
<レーザー>
・オペレーザー ネオス:レーザーはいくつかの種類がありますが、当院ではCO2レーザーを使用しています。波長が長いため深部への影響が小さく副作用の少ないことが特徴です。止血、殺菌、切開、組織の活性化等多くの用途がありますが、主にインプラント治療後の殺菌に使用します。
<口腔内スキャナー>
・MEDITi700オーラルスキャナー:被せ物の型取りを行うときにしようします。
フレームレートは毎秒70フレーム精度は10.9µ±0.98
Iteroエレメント5D+もありますが、精度が劣るのでi700を使用しています。